スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告

昭和の日










yinoue04a.jpg

| | コメント(0)

Jun.ちゃん

Jun.ちゃんはYAMAHAのバーチカルツインに乗っていました。
その頃のJun.ちゃんは
ビンテージっぽく決めててとてもお洒落な人でした。

そんなJunちゃんが突然モトクロスをやると言い出しました。

え・・・

泥まみれになるJun.ちゃんの絵がどうしても浮かばず
どうしたのと尋ねると、
『極めていないから』という返事。

実は以前モトクロスはやってて、途中事情でやめざるをえなくなった。
意に反して途中でやめたのが凄くいやだった。
くすぶってる。
そんな話をしてくれました。
つまり始めるのではなくリベンジだったようです。
しかも自分自身へ。

実は自分も最初に乗ったのがYAMAHAのトレールで、
林道とかで遊んでたりもしたせいでモトクロスには興味もかなりあって、
じゃあちょっと教えてもらおうなんて事も考えたりしました。
しばらくして練習を見に行って、
そのメチャクチャな速さにビックリしました。。。
周回を重ねて帰ってきたJun.ちゃんは一言、

『のれてない・・・』

自分の浅はかな思いはその時完全燃焼を遂げたのでした。
その後、応援に回った私は
Jun.ちゃんの写真を撮るようになりました。
練習のときもどこにいても構わないと言われ、
ジャンピングスポットの横に仰向けになったり
コースのど真ん中に座り込んでみたりしていましたが
(良い子はまねをしたら駄目ですぜ)ただの一度も
Jun.ちゃんのラインが崩れることもスピードが落ちることもありませんでした。

何度目かのレース本番、
ふと流し撮りをして見る気になりました。
不思議なことに、流し撮りの知識はその頃の自分にはなく
流し撮りをしようと思ったのでもなくシャッターを切るときファインダーで
つい被写体であるJun.ちゃんを追いかけてしまったのです。
その瞬間、あ これがあの写真のとり方なんだと
なんとなく判りました。
本当に不思議ですが、その突然のもくろみはいきなりですが出来たんです。
フレーミングの修正も周回を重ねるJun.ちゃんを追う数度で
ほぼ完璧になりました。
ほんの数メートル先を駆け抜けていくので
こちらもとんでもない速さで身体をひねります。
翌日、腰が痛かったかどうかは覚えてませんが^^

Jun.ちゃんはもの凄く早く、
その日は上位入賞し、翌年の昇級を決めました。
名前は忘れましたが、そのレースの招待選手だった
A級の選手にも全然見劣りしない凄いレースでした。





お祝いに写真を上げたのですが、
何を思ったのかネガごと全部をあげてしまいました。
少し前にJun.ちゃんに尋ねると引越しの時だか紛失してしまったそうです。
で、残っているのがこの1枚だけでした。
一番気に入っていたカットで伸ばして飾ってたので妙に色あせてしまいました。

昇級したことで決着をつけたJun.ちゃんはレースにはでなくなりましたが、
モトクロスを辞めた今でも少しも色あせず、
逢えばその笑顔でいつでも私にパワーをくれる優しい先輩なのです。


| | コメント(0)

りーちゃん

りーちゃん

昔のことをひょいと思い出した。

浅い夢のせいだと思う。
ずいぶん昔のことだ・・・幼稚園に行く前のことだ。
なぜハッキリ時期が判るかと言うと、それには訳がある。

私は文字を漫画でおぼえた。
それが、幼稚園の少し前であり、
思い出したのはその漫画の置いてある場所の夢を見たからだ。

それは床屋さん。
その床屋さんがりーちゃん。
そう呼ばれていた。

当時、私は祖母に連れられて床屋さんへ行っていた。
徒歩だ。
リーちゃんの床屋さんは隣町にあった。
すぐ家の近くに床屋さんがあるにも関わらず、もう少しいくとさらにもう一軒の別の床屋さんがあるにもかかわらずだ。
なぜか祖母はりーちゃんとこへ連れて行った。
隣町といっても、私の町との境から数件のところだから実質、町外れといった感じだろうか。
ずいぶんと後で、
自分ひとりで床屋へ行くようになってから近所の床屋さんへも行っているが、
場所を覚えているだけで店の名前も親父さんの顔も何もよく覚えてはいない。
ただ、印象にあるのは、陰気だった。
暗かったのかもしれない。

よくよく考えてみると、りーちゃんトコだって店名も苗字も覚えてはいない。
でもりーちゃんと皆に呼ばれてることと、その笑顔を未だにハッキリと覚えている。
りーちゃんは白髪が案外多い感じのがっちりとした風貌のお洒落な人だった。
そう年寄りではなく、おじちゃんという感じの人だ。
思い出すのは笑顔だけだからいつも笑ってたに違いない。

店は道に面しているが家から行くと左手にあり、植え込みがぐるりと店を取り巻いている。
入り口は道路より少し低い。
わずかな下り坂を数歩歩くと例のクルクルマークの筒を左手に頂いた扉がある。
木の枠で上下二枚の広いガラスを挟んだ扉で、パイプの握りが伸びている。
それを持って押しながら中へ入っていく。
室内は明るい。
左手は中段から上は全て窓だ。ここからの採光がとても室内を明るくするのに一役かっている。
その中段が文字通り段というかテーブル状になっていて漫画が置いてあった。
そこで漫画をよく読んだ。
順番が来なきゃいいのにと思ったことを覚えている。
りーちゃんはいつも白い床屋服(?)を着てニコニコと笑っていた。
適度な白髪が理知的に見せていたし、事実なんでも良く知っていた。
床屋さんとは普通そんなモノだとは知りもしないから、
このおじさん物知りだしお話が上手いなと思っていた。
もっぱら祖母と談笑していた。
広い革のベルトでシャカシャカと髭剃りを研ぐのがとても格好良かった。
・・・少しあこがれて家に帰ってズボンのベルトを柱にくくって鉛筆か何かで真似をした記憶がある。
お洒落なのだ何かと。
近くても暗い店に行くよりは少し散歩気分でお洒落な店に行った方が楽しい。
祖母は生きたネタを仕入れに行ってたのかもしれない。

そんな床屋のリーちゃんところにもうひとつお洒落なモノが飾ってあった。
順番が来て床屋さんの椅子に座ると正面にある鏡の横にある小さな飾り棚に白い小箱が置いてあった。
子供の眼の高さからは、床屋椅子に座らないと見えないのだ。
それが何の箱なのか中に何が入ってるのか、どうしてそれを、そこに置いているのか、
色々気になって仕方がなかったが、ついぞ「アレには何が入ってるの?」とは聞いたことが無い。
ずいぶん後になって、仕事をするようになった頃それが何の箱だったかわかる日が来るのだが、
その頃の私は聞くことが出来なかった。

なぜりーちゃんと呼ばれているかは未だに知らない。
やはり名前に「り」が付くのだろう。
「 律雄 」「 力也 」「 倫太郎 」「 りちゃーど 」ってはずは無いがどれも似合わない名前だ。
意外と「 利男 」「 理 」なんて、
としお、や さとし等という漢字が「り」と読む名前かもしれない。
どう考えても判らないのだけれど、聞いておけばよかった・・・・・

遠い記憶だが、最初漫画は祖母が読んでくれていた。いわゆる読み聞かせをしてくれた覚えがある。
漫画のその吹き出しと擬音だけを読むという芸当だ。
でも何故か伝わるのモノがあり面白かったことを覚えている。
とても読むのも話も上手な祖母だったが何故か、
事件が起きて、
主人公が驚く「 あっ 」という場面を、
本当に何故か「 あつ 」と読んでくれるのだ。
それが、ストーリーもタイトルも忘れた今でも、祖母の声で耳の中に残っている…
そんな懐かしいりーちゃんの夢を、みた。

よく考えてみると、りーちゃんとこへ連れて行ってくれた祖母の夢だったのかもしれない。

| | コメント(2)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。